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地域 (Anbaugebiete-アンバウゲビート)
- ドイツにある13のワイン産地を指す。この地域は、地理的・気象的条件の相違によって分けられたもので、一番大きなワイン産地の単位である。
地区 (Bereich-ベライヒ)
- 地域はさらに複数の地区(ベライヒ)に区分されていて、できるワインの性格やタイプは似ている。
地区(ベライヒ)には複数の市町村が含まれる。全ドイツでは41の地区がある。
それぞれの地区(ベライヒ)には、通常、複数(ひとつの場合もある)の総合畑(Groslage -グロースラーゲ)が含まれ、各総合畑は,さらに下位の単位である複数の単一畑(Einzellage-アインツェルラーゲ)に分けられている。ベライヒの中心から外れた末端の畑のワインでもベライヒ名を名乗ることができる。
中部モーゼルの<ベルンカステル>などにその例が見られるが、ベライヒ名だけで販売されるワインの多くは、並みクラス以上のものではない。ヒュー・ジョンソンは「ポケット・ワイン・ブック」で、「ラベルにBereichとあれば、赤信号が点滅していると受けとめるべし」と記しているくらいである。総てとは言えないまでも心得ておいていいことであろう。
総合畑 (Groslage -グロースラーゲ)
- 同傾向のワインを産する複数の単一畑を総合したものが、総合畑である。
例えばベライヒ・ベルンカステルの、
総合畑<Badstube-バートストウーベ>は、- ライ(Lay)
- マタイスビルトヒェン(Matheisbild-chen)
- ブラーテンヘーフヒェン(Bratenhofchen)
- グラーペン(Graben)
- ドクトール(Doctor)
- アルテ・パートストウーベ・アム・ドクトールベルク(AlteBadstube amDoctorberg)
単独畑 (Einzellage-アインツェルラーゲ)
- ワイン法で定められた「同一傾向のワインを産する最小の畑のまとまり」である。
公的に登録され、その境界は正確に定められている。
上質ワイン(Q.b.A.とQ.m.P.)だけが単一畑名を名乗ることができる。
より広範囲にわたって収穫されたブドウのブレンド、例えば地区ものや地域ものよりも、小範囲の収穫ブドウで造ったワインの方が、一般的に、より個性的で評価も高い。
単一畑の中には,自然的条件とワイン生産者の技術とが相まって、公的ではないが、一級畑として評価されているものもある(ベルンカステルのドクトールなど)。
しかし、単独畑と言っても、ピンからキリまであり、法定内の最低品質をやっと保っているような雑畑も数多くあることも忘れてはならない。* 単一畑、総合畑とも、その名称が、その畑からの収穫ブドウで造られたワインの銘柄名になっていて、ラベルには、畑名だけでなく。町村名をも併記することになっている。その場合、町村名の後には<er>が付いている。 (例えば、BernkastelのDoctorの場合は、<Bernkasteler Doctor>とラベルには表記されている。
* 消費者にとって,2,600以上にも及ぶ単独畑名や150以上の総合畑名を知り記憶することは殆ど不可能。従って、ラベル上に記された畑名がどこのものか判断することは非常に難しい。あの女流ワイン評論家のジャンシス・ロビンソンですら、その著書で「筆者のように専門家とされる者でも頭が痛くなる」と言っている。消費者は畑名より生産者名に留意する方が賢明であろうと思われる。
Weingut (ヴァイングート)
- 一般的に、Weingut(ヴァイングート)は、自己の畑で栽培した葡萄を原料として自家醸造を行う所。つまり、葡萄の栽培からその搾汁の醸造までをワイン生産と考え、これを行う所であるヴァイングートは「ワイン生産所」である。
これに対して、
Weinkellerei(ヴァインケラーライ)は、原料葡萄を購入して醸造を行う所。つまり、もっばら醸造を行う所、「ワイン醸造所」である。
Winzer(ヴインツアー)は、葡萄の栽培を行う者を意味するもの、「葡萄栽培者」。
Sekt 〈ゼクト〉
- Sekt〈 ゼクト 〉はドイツで造られる発泡性ワインを言う。原料となるブドウ及び原酒はドイツ産とは限らない。
アルコール度数は10度以上、二次発酵による炭酸ガスでなければならず、瓶内発酵の場合は最低9ヶ月、タンク内発酵の場合は最低6ヶ月の熟成期間が必要で、3.5気圧以上の炭酸ガスを含有することが規定されている。
上級酒には、Deutscher Sekt 又は、Sekt b.Aの表示があり、原料となるぶどうが13の指定栽培地(Anbaugebiet)で収穫されたブドウに限られる。
lage(ラーゲ) について
Einzellage(アインツェルラーゲ)とGroslage(グロースラーゲ)のlage(ラーゲ)と言う言葉について、 「ポケット・ブック ドイツワイン」の訳者江戸西音氏はその<訳者まえがき>で解説している。
『Lage(ラーゲ)は、位置とか状態を意味することばで,葡萄畑としての意味は普通の辞書には見あたりません。おそらく, 葡萄畑としては畑がどのような位置・状態にあるか(南に向いているとか,斜面であるとか)が極めて重要なため、「ある位置や状態に存在するもの(畑)」という意味で、「畑」という語なしに使われているものと思われます。 従ってラーゲは葡萄畑、更にワインでは葡萄の畑に決まっていることを考慮すれば,「ラーゲ=畑」ということができます。』
*畑の気候は、その立地条件により微妙な違いがある。最も重要と言えるのは、日光が畑に差す角度。これは斜面の角度や方向に左右される。その他にも畑周辺に連なる丘がある場合や、傾斜畑の上方に森がある場合は、畑に吹き抜けるはずの冷たい風が遮られる。このような畑やその周辺の地形は、ブドウ栽培に非常に大切な要素である。